れーこの叫び                 


うちの晩御飯の風景


遅ればせながら、おかずができる。
炊飯器を見る。『よしっつ!!OKだっ』 炊けてるぞっ!
さあ早く、この湯気の立っているうちに 早く食べるんだっ!
なんたって 熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちにが
極意なんだっ!!

そして私は電話の子機で呼ぶ
「ごーはーんー」

さあ、お茶碗にごはんをよそおっかな

そう思ったら、じゅんじさんがするすると2階から下りてきて
もう席についている
待っててよ、今 よそうからさあ、ご飯茶碗が重なっている順によそう私
だって、うちは絶対家族4人そろって食べるのだから

じーっと 私を見るじゅんじさん、わかった・わかった、今出すんだから
でも、じゅんじさんのご飯茶碗は一番下だったりするんだけど 
私はそれには露ほどにも気がつかない
いや、気がついても それがなんなのとばかりに よそう順番は変えない
だって、4人分のご飯よそうなんて 1分はかかるけど 3分はかかるまい

ああ、そろった・そろった、4人分のご飯をよそったよ、よかったね
うん・これで、文句あるまい

えっつ!何! 何が言いたい、じゅんじ
(※注意 これは心の叫びなので 思わず じゅんじと呼んでいる、
実際に じゅんじ と呼び捨てにしたことは 面と向かってはさすがにない
が、懺悔をするならば娘がじゅんじと呼んでいるので 
つられて じゅんじと呼んだことはある
また、口論の途中 勢いで お前 と言ってしまい 
気まずい 沈黙があったことはある)

「箸・・・」 『・・・・・・・』 ああ、箸ね
そーね、箸がなけりゃ食べられないわね そりゃそうだ、そりゃ悪うございました
4人分の箸を置き、しばらく食べてたじゅんじは また 物言いたげに私を見る

えっつ!!何!何! 何が言いたい・じゅんじ!!
「お茶・・・・」『・・・・・・・・・・・・・』ああ、お茶ね、
私は今ほしくはないけどね
いるのね、はーい・はい

急須にお湯お入れようと ポットのふたを押す
「ゴボゴボゴボゴボ・・・・・・」 ポットが嘲笑うように 音を立てる

「・・・・・・・・・」 じゅんじとの間に冷たい緊張感ができたのをしりつつ
へらへらと 私はお湯をやかんで沸し お茶を入れ終わると
じゅんじは ご飯を 食べ終わっているのであった
悲しげに お茶を飲むじゅんじ

でもね、言い訳するわけじゃないが 私は ご飯とお茶は 締めの人なんだなあ
とりあえず、おかずを食べ(よーするに つまみだね)最後に ご飯を漬物か佃煮で食べ
お茶を飲む、お茶漬けならなおよい
だから、まず おかずができると 「ごーはーんー」と呼ぶし、
ご飯をよそうまでおかずを食べてりゃいいぢゃないかと思うし
お茶も忘れているんだなあ

お湯もない時はないのだし、そりゃ 箸が出てないのは悪いけど
自分が席に着いてていないから 箸がいるということに気が付かないのだなあ



(−−〆)

だからね、じっーと見ている間に 箸をとって 汁物をよそって ご飯をよそって
そーすれば、早く食べれるんじゃないかあーーーーー!!!!!
そして、私はよそっている間に 大皿料理が たいていなくなり 
お汁や御飯が 冷えているのに気付いているんかーーーーーーー!!!!!



そして、長い長い 晩御飯争議ののち 箸は引き出しから 箸立てから自分で取るよう進化し、
お茶も じゅんじさんが自分でいれるまでに進化した(しかし、じゅんじ1人分)
わたしは ちょっとは 早くご飯に ありつけるようになった
しかしながら、学習能力というものが欠如しているのが私という人間らしく いまだに
箸も ご飯の順番も お茶のことも 忘れて毎日同じことをする私である
そして じゅんじさんは 自分でお茶をいれても ポットの「フォゴフォゴフォゴ」の前に
崩れ落ち わたしは へらへら笑って やかんを 火にかけるのであった





(−−〆)

お茶を どうせ入れるのなら なぜ4人分入れないのだ じゅんじ!!
お茶を入れない私への無言の抗議か じゅんじ!!!

ここで 4人分入れても 感謝こそされても 怒られないぞ
こーゆーことが 老後に 響くんだぞーーーー!!!!
じゅんじのボヤキを見る