れーこの叫び
ボヤキと叫びのバックナンバーから
名作をまとめて 本にしました
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クサヤに負けた

ある日職場の若い者が伊豆諸島にでかけるという
「お土産よ、土産」と
冗談半分本気十分にいっておいた
「若者にたかるンすかあ」と言っていたが
帰ってきたら
「河合さんこれこれ」と嬉々として持ってきた
クサヤだった

かねてから彼とは
賞味期限が切れたのを食べれたとか
ゲテモノはどこまで食べられるとかを話題にしていたので
ある意味ナイスな選択
どこまで臭くても食べられるか
だって、臭いけど旨いらしいよね

チャレンジがモットーとしているれーこはもちろんもらった
はたしてどうか

だいぶ後に、食べてみた
淳二に食べられたのを奪い取って食べてみた
「臭い!!・でもたべられるね」
なんだこの程度かフムフム
とそれを若者に言うと
「そうなんすよね、おれも食べたけどあれは全然くさやじゃないです」
え、臭い感じはしたぞ
「本場はもっとですよ」
ふ~~ん、そうなんだ
クサヤとの出会いはこれで終わるはずだった
若者の不敵な笑みに気付かなかったのだ


それからほどなく
また彼は島に旅立った
元々南方系の造形をしているから血が騒ぐのだろうか
今度は何も言わなかったが
またまた彼はさらに嬉々として持ってきたのだ
クサヤを


「本場ですよ、もう気合入ってますから」
えっつ、あれで十分だったけど
「河合さんのために買ってきたんすから」
そこまで言われちゃあもらって差し上げるわよ
一抹の不安を抱きつつ、一抹も興味も抱きつつ
クサヤは冷蔵庫に入った


それが賞味期限を超えそうだし
やっと窓を開け放てるし
やはり挑戦すべきだし
決心して食べよう



どきどきして封を切る
息をすう
臭いか???
ん?????
これは!!??!!!!
\(゜ロ\)(/ロ゜)/\(◎o◎)/!(@_@;)\(゜ロ\)(/ロ゜)/!!!!!

想像以上!!!!!!
うっそ~~~~!!
これを焼けば旨くなるってえの???!!!!
うそだろ
そんな奇跡がおこるの?

職場の上司も「くさいぞ~~~~ホントにくさいぞ~~~~~~~」
といっていたがホントに臭い
たとえて言えばぼっとん○○○
焼いた後はヤギ小屋の匂い
それが家じゅうに広がる広がる
せき込む、えずく、涙が出る
こんなものがホントに旨いのだろうか
でもなあ腐りかけが旨いという説もあるし
発酵すると味は複雑になるしううむ
旨いと世には言うし
何より事実が物語るのだろう!!!
食べろ!食べる!食べる時!!!!

意を決して食べる
ただし鼻をつまみながら
う~~~ん。味のうまみがあると言えばある
濃厚と言えば濃厚
でも次の一口を食べるのにこんなに勇気がいるとは・・・・・・・・・
いやいた食べ物を捨てるなんて私のモラルが許さない
食べ物地獄に落ちるし
でも、鼻をつままないと臭いよう

あまりの匂いにムスメが下りてきた
「臭い!!!」(-_-メ)(-_-メ)(-_-メ)


イナゴや蜂の子は平気で食べた
たとえワニやヘビだろうと余り躊躇しないと思う
昆虫の姿のままのがダメかも
でも
これはダメだあ


あああああ
お魚さんゴメン
レーコはこの匂いに負けました
なんとか焼いた分を水で流しこみ
その後も部屋にしみついた匂いを扇風機で追い出し
はあああ



島の人はえらいです
これが食べられるなんて
Oくんはすごいと思います
これを臭いとは言うもののでもうまいとまた食べられるなんて

ドリアンもどんな何だろうと思っていたけど
食べなくてもいい(T_T)/~~~



とにかく
クサヤに負けた日であった
久々にショックを受けた日であった
うつ状態や、虚脱状態にはいいかもしれない
それほど魂揺さぶられるたべものであった
ううむ、ある意味ソウルフーードか?!

でもでも・・・
若者にそっこーで言った
「もうクサヤはいい」

彼はニッタリ笑って
「河合さんを負かせた、やったやった」と小躍りする奴だった



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